京都嵐山 越天楽 縦横無尽

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THE FIRST SLAM DUNK




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スラムダンクは漫画の時代に、
好きだったドカベンの岩鬼のセリフ
「花は桜木、男は岩鬼」
をキッカケに読むようになり、(主人公の名前が桜木花道です。)
夏子はんと春子さん等、随所に感じられるドカベンへのリスペクトを含めて好きになっていきました。

当時は、リアルタイムでいうとバブル期ということもあり、
様々な作品で最初から天才か天才的な才能を秘めているかの全能感(今でいうチート)溢れる登場人物が多くて、
良くいえばクール、悪くいえばしらけていたともいえる時代でした。

そんな中、時代に沿って上條さんのような画を入れたり、天才も描きながら、
同時に滴る汗を描き、真正面から真剣に戦う姿、努力しても敗北する姿を描くこの作品には
非常に心惹かれるものがありました。


今回の映画「THE FIRST SLAM DUNK」では、
当時ではもって来れなかったであろう、
他の才能を持つ主役達と比べて決して高いといえない身体能力や背が低いという身体的特徴をもつ、
天才ではない凡人ともいえる宮城リョウタを主人公にすえていることに感心しました。

また、初期衝動に向かいあったり、小さい頃にどんな自分だったかを遡るのは、
言志四緑の佐藤一斎さんいうところの「一燈」で、
まさに中小零細自営業者のおっさんが今遡ってしていることを
高校生で自己発見をしていくことに感嘆を覚えました。

もちろん、技術的なことは分からないけど、CGの躍動感やスピード感は試合の中にいるような感じでしたし、
少ない時間で初めてみても楽しめる内容、
出だしのラフ画から登場人物が動き出していく等、
どれも素晴らしいものでした。



ただ、中小零細自営業者のおっさんなら誰もが好きだと思う
出なかった登場人物である魚住の
「泥にまみれろよ」
というクリシェがなかったのは残念でしたが(笑)

総合的に考えてとても面白く何度もみたくなるような映画でした。


以上、どんなにわかったようなことを言ってみても、
結局映画をみに行こうと思った理由は、
井上雄彦さんが監督と知ったから程度です…という話でした。

 

2023年04月11日 00:00